白?黒?どっち?

皆様こんにちは。高崎店 🦉です。

今回はかねてから疑問に思っていた墓石の色の分布について書かせていただきたいと思います。
出来る範囲で調べてみましたが、個人的な考察ですので、ふわっとお読みいただければありがたいです。

群馬県で墓石といえば、黒御影石を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
群馬生まれ群馬育ちの私も墓石といえば黒でしょ、と、この仕事に就くまでは何の疑いもなく思っていました。
ですが全国的に見た場合どうやらそうでも無いらしいということで、試しにGoogleストリートビューで全国の墓地周辺を徘徊してみましたところ、確かに群馬は圧倒的に黒が多いのです。
それでも群馬近隣や東北の方に行くとそれなりに黒の割合も多いのですが、真っ黒というよりグレー系の墓石も多いので、群馬の墓地ほど黒々としているという感じでも無いのですよね…。
そして西日本に行くと圧倒的に白の割合が多いです。墓地なのになんか明るい(群馬県民的な感想です)。

そもそも墓石に御影石が使われるようになったのは割と最近のことで、それまでは比較的加工がしやすい大谷石や、古くから墓石に使用されてきた小松石などの、国内で採れる石材が使用されていました。

今でこそ堅牢な御影石を使用した耐震設計のお墓が当たり前になっていますが、御影石が主流になってきたのは今からおよそ30年前、阪神淡路大震災での墓石の倒壊被害がきっかけと言われています。

石材の輸入が本格的に始まったのは昭和40年代後半(1970年代)頃から、その後1990年前後のバブル期頃がピークとの事。輸入自体は1960年代には既に始まっていたようですが。

墓石の色の分布について話を戻しますと、石材の輸入が始まる以前は当然国内で産出するものに限られますので、白御影の産出が多い西日本では白の割合が多く、黒や濃色の産出する東日本では黒っぽい色の割合が多くなる…という説が有力なようです。
ただ、御影石が主流になり始めたころには既に石材の輸入自体は盛んだったことを考えますと、既に輸入石材はあったにしても、第2の家とも言える大事なお墓を建てるなら、身近で採れた石や馴染みのある石を選びたい…という思いからこのような分布になったのでしょうか。

…というあたりでまとめようかとした所で、当初の疑問である『群馬で墓石といえば黒御影』問題が何一つ解決していないことに気づいてしまいました!
なにせ近隣の福島県(国産黒御影石として有名な浮金石の産地)と比較しても、群馬の方が圧倒的に黒率が高いのです。引き続き調べていきたいとは思いますが、この謎をご存じの方がいらしゃったら是非とも教えていただきたいです。判明したらこちらに追記しますので…。

最近では黒・白・グレーのみならず、色もデザインも多種多様な墓石が建てられるようになってきましたが、それでも黒い墓石はやっぱりかっこいいなと感じてしまうのは、私が生粋の群馬人だからなのかもしれませんね。

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